クラッシュ・バンディクー5

え〜っ クラッシュとコルテックスの野望?!?

ウォンバット的評価

 

【ストーリー】

今回のストーリーは個人的にかなり気に入っている。

「クラッシュとコルテックスが協力する」という意外な展開はもちろんだが、

エビル・ツインズがコルテックスに復讐しようとする理由が切なくて、物語にドラマを生んでいる。

まぁ、勘が鋭い人なら大体の展開はお見通しだろうが、

それでも今までのシリーズに愛着を持っている人だったら、今回の話はきっと感動すると思う。

この『5』をプレイした後は、つい昔の作品を遊び返してみたくなってしまった。

ただ、『え〜っ クラッシュとコルテックスの野望?!?』というサブタイトルは、いかがなものか。

もうちょっと簡潔で、それっぽいサブタイトルが浮かばなかったものだろうか。

 

【キャラクター】

懐かしのキャラクターも大勢登場し(チョイ役が多いけど)、初期のキャラ好きにはたまらない。

初登場のコルテックスの姪っ子・ニーナも、シリーズでは数少ない女性キャラということで貴重。

彼女のキャラクターデザインがまたいい。(特に出っ歯が)

今回どーしても悔やまれるのは、

「ツギハギジャングル」の最後で、コルテックスの手下が集結するシーン。

ディンゴダイル、ピンストライプ、タイニー、クランチ、 リパー・ルー、エヌ・オキサイド、ポーラ、コアラコング。

この8人の中に、どう考えても場違いなキャラが3人交じっている。

1人目はクランチ。彼は『4』のラストでクラッシュ達の仲間になったハズ。

2人目はエヌ・オキサイド。こいつはコルテックスの仲間でも何でもない。むしろ敵である。

3人目はポーラ。これはもう絶対オカシイ。ポーラは明らかにクラッシュの仲間でしょ。

彼らをこのシーンに登場させるぐらいなら、なぜコモド兄弟とリラ・ルーを登場させなかったのか。

コモド兄弟とリラ・ルーのほうが、明らかにこの場面にふさわしいと思う。

なぜなら、彼らが入る事によってコルテックス達が今までに作った洗脳動物軍団が全員揃うからである。

だいたいコモド・ジョーなんか設定イラストにはちゃんと描かれているにもかかわらず、

なぜ本編に登場させなかったのか・・・製作側の意図が分からない。

リラ・ルーにとっても『カーニバル』以来、久々に出演できるチャンスだったのに。惜しいなぁ。

 

【音楽】

『クラッシュ5』の収録曲は、音楽と言うより歌声に近い。

これが、今までにない新しさ。

人によって好き嫌いが分かれそうだが、ウォンバットはかなり気に入っている。

ノリノリ〜♪な曲が多く、ゲームをプレイしつつ思わず一緒に口ずさみたくなってしまう。

あんまり気に入ったので、全曲カセットテープに録音して聴いているほどである。

 

【システム】

ついにクラッシュシリーズ初の「カメラ操作」が可能に!

今までの奥スクロールからさらに視野が広がり、広大な土地を自由に歩きまわれるようになった。

自分はこんな感じに進化したクラッシュのアクションゲームを待ち望んでいたのだ。

今回、珍しくワープルームは存在しない。

ステージは最初から最後まで一本道のように続いていて、自らの足で1歩1歩進んで行く。

そのため、遠くのステージへの移動に多少時間はかかるものの、冒険気分は満喫できる。

また、前作まで続いていた『タイムアタック』は、今回は排除された。

「ステージ内の箱を全部壊すとダイヤが手に入る」というシステムも一新。

今回は箱の数は関係なく、ダイヤはすべてステージ内の見つけにくい場所に隠されている。

このように、今までのシリーズと比べると大幅にシステムが変更されており、

人によっては「やりにくい」と感じるかもしれないが、自分は満更でもない。

ムービーシーンも随所に登場。どれも笑えるものばかりで、次へ進むのが楽しくなる。

 

【やり込み度】

『タイムアタック』が無いので、とことんやり込みたいって人には物足りないかも。

ステージ数も16と少なめだが、1つのステージが広いので、これはあまり気にならないだろう。

ダイヤの入手条件がお手軽になったとはいえ、1ステージに6個のダイヤが存在し、

全部合わせると96個にもなるので、そう簡単には集まらない。

また、1個ダイヤを取るごとにポーズメニューで見られるオマケ画像が増えていく。

青ダイヤ(ボスイラスト)、透明ダイヤ(ムービー)、緑ダイヤ(敵イラスト)、紫ダイヤ(コンセプトイラスト)、

赤ダイヤ(絵コンテ)、黄色ダイヤ(秘密のイラスト)というように、色ごとに種類が決まっている。

100%クリアしないと見られない特別なムービーも用意されているので、

これを目標に頑張ってダイヤを集めるのも面白いかもしれない。(ちょっと拍子抜けな内容だけど)

 

【声優】

今回初登場の声優さんは、辻親八さんと、すずき紀子さんの2人のみ。

あとの10人の声優さんは皆、過去の作品に出演済み。(役が違う人もいるが)

見事にベテランさんと若手さんがごちゃまぜになってるという感じ。

エヌ・トロピー、ディンゴダイルは相変わらず。やっぱり昔の声優さんに戻るという事はないのね。

それにしても佐藤晴男さんだけやたら役が多いと思うのは気のせいかしら?

エヌ・トロピー、アーネスト・エミュー、スカンク、ペンギンと計4役も演じてらっしゃる。

それに対して中田和宏さん、島香裕さん、こおろぎさとみさんのセリフ数の少ないこと。

たったあれだけのセリフのために、よくぞ出演して下さったと思うほど。

もうちょっとセリフがあってもよかったんじゃないかなぁ〜。

飯塚昭三さんは、かなりハッスルしている。コルテックス最高。

これでクラッシュの声を山口勝平さんが演じていたらもっと良かったけど、

残念ながら今回のクラッシュは『クラッシュ2』や『4』同様に、無口なのでした・・・。

 

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